Google ChatとSlackの違いを比較|料金・連携・移行で選ぶ

Google ChatとSlackを、料金構造・Workspace連携・外部SaaS連携・検索・AI・移行コストで比較。機能の多さではなく、自社の基盤と移行コストから選ぶための判断材料を整理しました。

著者: SakuraAI 編集部監修: 湯田英也公開: 最終更新: 6
目次
30秒でわかる結論

Google ChatとSlackは、優劣というより得意分野が違うツールです。Google Workspaceを業務基盤にしている会社なら、Google Chatは追加コスト・権限管理・DriveやMeetとの連携で強い。外部SaaS連携やチャンネル文化、ワークフロー、Slackコネクトを深く使う会社ならSlackに分があります。比べるべきは機能の数ではなく、自社の基盤と、乗り換えたときの移行コストです。

この記事の調査時点は2026年6月28日です。料金・AI機能・プラン条件・アプリ連携の範囲は変わります。最終判断では、Google WorkspaceとSlackそれぞれの公式ページで最新情報を確認してください。

「Slackの費用が気になってきた」「Workspaceを使っているからGoogle Chatに寄せたい」「乱立したチャットを社内で一本化したい」——この手の相談で、画面の見た目や機能数だけで決めると、たいてい後悔します。大事なのはもっと手前、自社がどちらの強みを本当に使うのか、です。以下、料金・連携・検索・AI・移行の順で見ていきます。Google Chatの基礎はGoogle Chatとはにまとめています。

結論から:どちらを選ぶべきか

先に判断の骨格を示します。

会社の状態第一候補理由
Gmail・Drive・Meetが業務の中心Google Chat連絡・ファイル・会議・通知を同じ管理下にまとめられる
Slackアプリやワークフローが業務化しているSlack既存の連携資産を無理に移すと現場負荷が大きい
費用を抑えたいWorkspace企業Google Chat既存契約内で使える範囲を検討できる
開発通知・SaaS連携・外部共有が多いSlackアプリ連携とチャンネル運用に強い
社内ツールが乱立しているまず標準化方針を決めるいきなり移行せず、残す・移すを分ける

Google ChatはWorkspaceの延長として強く、Slackはチャットを軸に業務を組み立てる力が強い。似て見えて、選定の出発点が逆です。

主要項目で並べる

比較軸Google ChatSlack
業務基盤Google Workspaceと一体で使うSlackを仕事の中心に置く
料金の見方Workspace契約の中で見るSlack単体の人数・機能で見る
ファイル管理Google Driveとの相性が強い外部ストレージ連携も含め柔軟
会議Google Meetと連携ハドル、クリップ、外部会議連携
外部SaaS連携API・Webhook・Apps Scriptで自社向けに作る2,600超のアプリ連携が強み
管理Workspace管理に寄せやすいSlack側の管理設計が必要
移行スペースとDrive中心に作り直す既存チャンネル文化を維持しやすい

Slack公式では2,600種類を超えるアプリ連携、ハドル、Slackコネクト、ワークフロービルダーなどが案内されています。対してGoogle Chatは、Gmail・Drive・Meet・カレンダー・管理コンソールと同じアカウントでつながるのが持ち味。どちらが優れているというより、外に強いか、中に強いか、の違いです。

どの軸が重いかは会社で変わる

比較で一番大事なのは、「どの軸を自社が重く見るか」です。同じ比較表でも、会社によって効く軸が違います。

Decision chart

Google ChatとSlackで判断が割れやすい軸

SakuraAIが移行相談で使っている定性的な整理です。公式スコアではなく、選定時に差が出やすい軸の重みを相対的に示しています。

既存基盤との相性96/100

Workspace中心かSlack中心かで結論が変わる

外部SaaS連携90/100

Slackはアプリ連携の幅が強い

管理の一元化84/100

Google ChatはWorkspace管理に寄せやすい

移行コスト82/100

チャンネル・履歴・Bot・外部共有の棚卸しが要る

月額料金70/100

料金表だけでなく既存契約と運用工数も含める

数値は公式指標ではなく、選定時に差が出やすい軸の重みを相対的に示した目安です。

つまり、平均的なメリット・デメリットを並べても比較は浅くなります。Google Chatを選ぶならWorkspace統合の価値を取りに行く、Slackを選ぶなら外部連携とチャンネル文化を使い切る。この立ち位置を先に決めることが、機能表を眺めるより効きます。

料金は「月額」より「総コスト」で見る

Google ChatはWorkspaceの一部です。すでにWorkspaceを契約していれば、チャットのために別ツールを増やさずに済む可能性があります。

Slackは無料・有料プランがあり、公式ではプロプランの無制限メッセージ履歴、無制限のアプリ連携、ハドル、外部メッセージ、AI要約などが案内されています。人数が増えれば月額の影響は大きくなりますが、連携やワークフローで業務時間を削れるなら、十分に投資対象になります。

比べるときは、月額単価だけでなく、既存契約との重複、移行、教育、管理工数、併用期間まで足して見てください。「Slackの月額は高いが、Workspaceと二重に払っている期間の総額はもっと高い」というケースも珍しくありません。料金構造の詳細はビジネスチャットの料金比較で整理しています。

AIと検索の見どころ

両社ともAIを強化しています。Google ChatはGemini for Google Workspaceとの連続性が見どころで、メール・ドキュメント・会議・チャットを同じAI体験の中で扱えるかがポイント。Slackは会話の要約やAgentforce、エンタープライズ検索など、Slack内の会話や業務データを活かす方向で、Salesforceや外部SaaSと強くつながる会社ほど評価しやすい。

ただ、AI機能だけでツールを決めるのは危険です。AIが日常のどこで使われ、どのデータを見に行き、権限と監査をどう扱うか——ここまで見ないと、導入後に「使えるが、うちのデータには効かない」となりかねません。検索も同じで、機能の優劣より、ファイルと会話をどこに置くかで実用性が決まります。Workspace企業なら、添付をそのまま移すより、Driveに保存先を決めてリンクと権限を揃えるほうが、後々の検索性は高くなります。

SlackからGoogle Chatへ移すなら

チャンネルをスペースに置き換えるだけでは、まず失敗します。移行で問題になるのは、人が書いた会話より、業務を動かしているBotとワークフローのほうです。

01

棚卸し

チャンネル・Bot・外部共有を確認

標準機能
02

移行範囲

移す履歴・残す履歴を分ける

標準機能
03

スペース設計

部署・案件・定例の粒度を決める

標準機能
04

通知再設計

必要なBotだけ作り直す

要開発
標準機能で対応開発・設定が必要
移行項目決めることありがちな失敗
チャンネル部署・案件・定例・問い合わせのどれに統合するかSlackのチャンネル数をそのままスペース化する
過去ログ全移行・重要履歴だけ・参照のみのどれか検索したい情報が移行後に見つからない
ファイルDriveへ移すか、旧Slack参照にするか添付リンクが切れる
Bot通知残す・止める・作り直すを分ける通知が多すぎて読まれない
外部共有取引先ごとに移行可否を確認する社外との連絡が止まる

移行の進め方はSlackからGoogle Chatへの移行移行チェックリストで詳しく扱います。

SakuraAIで支援できること

SakuraAIでは、Google ChatとSlackの選定、Slackからの移行設計、スペース設計、Drive権限、通知ルール、自動化までを支援しています。既存のSlack資産を見たうえで、移すもの・残すもの・作り直すものを分け、移行後に「ちゃんと使われる」状態まで設計します。

Q. Google ChatとSlack、最初にどこを比べるべきですか?

A. 機能表ではなく、業務基盤です。Gmail・Drive・Meetが中心ならGoogle Chatが自然、SaaS通知・開発連携・外部共有が中心ならSlackの価値が大きい。ここが決まれば、細かい機能差は誤差の範囲になります。

Q. Slackをやめる前に必ず見るものは?

A. チャンネル一覧より、Botとワークフローです。人が手で書く会話は移しやすいのですが、業務を自動で動かしている通知や処理は、移行で確実に引っかかります。ここを棚卸ししてから動くべきです。

Q. Slackを残す判断もありですか?

A. 十分ありです。開発部門や外部パートナー連携だけSlackに残し、全社連絡とWorkspace連携はGoogle Chatに寄せる、という併存も現実的。全社一本化だけが正解ではありません。

よくある質問

Google ChatとSlackはどちらが安いですか?

すでにGoogle Workspaceを使っている会社では、Google Chatを既存契約の中で使える可能性があり、追加コストを抑えやすいです。Slackは単体の人数課金で見通しが立てやすく、アプリ連携やワークフローで工数を回収できる会社に向きます。最終判断は公式料金ページで最新価格を確認してください。

SlackからGoogle Chatに移行できますか?

移行はできますが、チャンネル・外部共有・Bot通知・ワークフロー・ファイル・過去ログをそのまま複製しようとすると失敗しがちです。Google Chatではスペース設計とDrive中心のファイル管理に作り直す前提で考えます。

Slackの方が連携アプリは多いですか?

Slackは公式ページでも2,600種類を超えるアプリ連携を案内しており、外部SaaS連携の幅は強みです。一方Google ChatはGmail、Drive、Meet、カレンダーなどWorkspace内の業務をつなげやすい点が強みです。

Google Chatが向いていない会社はありますか?

Slackのチャンネル文化、ワークフロー、外部共有、開発通知がすでに業務の中心になっている会社では、一気にGoogle Chatへ統一しないほうがよい場合があります。連携資産を棚卸しして段階移行を検討します。

参考・一次情報

湯田英也

Reviewed by

監修者: 湯田英也

SakuraAI株式会社 代表 / ソフトウェアエンジニア

Google Chatの導入・移行、Google Workspace連携、Google Chat API / Webhook / Bot、Gmail・Meet・Drive・Calendarをまたぐ業務自動化領域を監修しています。

Google公式情報、各プロダクトの仕様、実務での運用・開発観点をもとに、企業が導入判断・運用設計・自動化設計を行える内容になるよう確認しています。

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